リチウムイオン二次電池の現状と将来展望

講演時間 = 10月31日(日)10:10-10:50

リチウムイオン二次電池は携帯電話やノートPCなどのモバイル機器の電源として広く用いられており、さらに今後は電気自動車などの中・大型電池分野に展開していこうとしています。このリチウムイオン二次電池の研究の端緒から事業化に至るまでの開発経緯を紹介します。次にリチウムイオン二次電池の市場が立ち上がった1995年から現在に至るまでの15年間の軌跡を、技術・市場の両面から振り返ります。この15年間でWorld Wideの市場は約1兆円にまで成長するとともに、技術的にも大きな進歩を遂げ、例えばエネルギー密度は約3倍にまで向上しました。市場の拡大とともにコストダウンも実現し、この15年間で300円/Whから22.5円/Whにまで安くなりました。この小型民生用市場でのコストダウンが刺激となり、電気自動車用電源、住宅用蓄電システムなどの中・大型電池市場への展開が急激に動き出しています。これらの動きも踏まえリチウムイオン二次電池の将来展望について述べます。

SPEAKER

吉野 彰

旭化成株式会社 新事業本部吉野研究室 旭化成フェロー・吉野研究室室長

1948年、大阪府吹田市生まれ。72年、京都大学大学院工学研究科石油化学専攻修士課程を修了。同年、旭化成工業(現旭化成)に入社。電池材料の研究開発に携わり、85年にリチウムイオン電池を開発。現在は、旭化成フェロー、吉野研究室室長、旭化成イーマテリアルズ電池材料事業開発室長。2010年4月より、技術研究組合リチウムイオン電池材料評価研究センター理事長に就任。